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わが子が「こあら号の運転士」に大変身!日本唯一の新交通システム「山万ユーカリが丘線」貸切乗車&車両基地見学ツアーに参加してみた【潜入レポ】

2026年7月11日(土)、千葉県佐倉市ユーカリが丘でちょっと特別なイベントが開催されました。ローソントラベルが企画した「千葉都市モノレール × 新交通システム『山万ユーカリが丘線』2社コラボツアー」。世界最長の懸垂式モノレールと日本唯一の中央案内式新交通システムを1日で巡る貴重な体験型イベント。なんと千葉県内の2つの鉄道会社が手を組んだ、初めてのコラボ企画です!

貸切列車への乗車に、車両基地への特別潜入。普通の週末ではまず味わえない体験が詰まった一日に、子育てメディア編集部も同行してきました!

そして取材を通して見えてきたのは、「こあら号ってすごい!」それだけではありませんでした。この電車が、ユーカリが丘の毎日の子育てをそっと支えているという事実を肌で実感することができたのです。

今回は、ぜひその一部始終をお伝えしたく、貸切乗車・車両基地見学の様子をご紹介します!

そもそも「日本唯一」って、何がすごいの?

ユーカリが丘にお住まいの方ならご存じかと思いますが、「山万ユーカリが丘線」は、ユーカリが丘ニュータウンを手がけた街づくり企業 山万が、自ら建設し、自ら運営している新交通システム。1982年11月に開業し、暮らしの基盤を支えています。

実はこれ、全国的に見てもとても珍しいこと。多くの新交通システムは自治体や第三セクターが運営していますが、ユーカリが丘線は民間企業が「街に住む人の足をつくるため」に走らせた鉄道なのです。「土地を分譲して終わり」ではなく、暮らしごとつくる——そんな山万の考え方が、そのまま線路になったと言えるかもしれません。

もうひとつの「日本唯一」は、その仕組みにあります。ユーカリが丘線は、線路の中央に置かれたレールで車両を案内する「中央案内式AGT(VONA)」を採用する、日本で唯一の現役路線。ユーカリが丘駅を起点に全6駅・4.1km、ラケットのような形の路線を、約14分でぐるりと一周します。

車両の愛称は「こあら号」。アイボリーホワイトに、自然を表すグリーンのストライプ。40年以上、ユーカリが丘のシンボルとして親しまれてきた街の顔です。騒音・振動・排気ガスがなく、住宅街の暮らしに静かに寄り添う、環境にやさしい乗り物でもあるのです。

いざ、貸切「こあら号」に乗車!”あり得ない”場所での停車体験に驚き!

午前の千葉都市モノレール見学を終えた参加者が、京成本線でユーカリが丘に到着。ユーカリが丘駅のホームに入ってきたのは、なんと、コラボヘッドマークを掲げた貸切仕様の「こあら号」!通常では見られない特別な「こあら号」の顔つきに、一斉にカメラが向けられました。

乗り込むと、さっそく山万の社員さんによる沿線ガイドがスタート。各駅の役割、ラケット状の線形が生まれた理由、車両の特徴……乗っているだけでは気づかない話が次々と飛び出します。運転席を窓からのぞき込もうとする子どもたちの姿も。いつもの景色が、社員さんの言葉ひとつで別の表情に変わっていきます。

そしてこのツアー最大のサプライズが!通常の営業運転では絶対にありえない、駅以外の場所での停車体験!線路の途中でまさかのストップ!しかも、ライティングが施されたトンネルの中、ユーカリが丘南公園の上を走る高架の上……普段は通過するだけの場所でゆっくりと足を止め、車窓の景色をじっくり味わうことができました。

冷房がない電車⁉︎夏の名物「おしぼり列車」

ユーカリが丘線には、いまも現役で走る非冷房の車両があります。鉄道ファン的にはある意味嬉しい、今どき逆にレアポイント。

「え、冷房がないの?」と驚かれるかもしれませんが、その代わりに用意されているのが、長年の名物「おしぼり」と「うちわ」のサービスなんです。

夏真っ盛りの7月の車内、手渡されたひんやりおしぼりの気持ちよさといったら!「冷房がなくても、こんなに涼しくなれるんだ」——エアコンが当たり前の時代には、むしろ新鮮な驚きです。受け取った瞬間、参加者みんなが自然と笑顔になっていました。

効率的な「快適さ」の追求とは少し違う、人情味あふれるおもてなしの文化。これも、こあら号が長く愛され続ける理由のひとつなのかもしれませんね。

女子大駅から「車庫線」へ。一般のお客さんは入れないルートを体験

貸切列車は、女子大駅から普段は使われない「車庫線」を通って車両基地へと進んでいきます。営業列車は走らない、いわば”関係者専用の道”。このツアーだからこそ体験できる、特別中の特別な区間です。

窓の外に車両基地の設備が少しずつ近づいてくると、車内の期待感も一気に高まります!

車両基地に潜入!わが子が「こあら号の運転士」になる日

車両基地では、文字どおり「こあら号のすべて」を体感できる濃厚な時間が待っていました。

運転席に座って、制帽もかぶれる!

普段は絶対に立ち入れない乗務員室に入って、運転席に着席。乗務員さんの制帽もかぶせてもらえました。制帽姿で運転席に座った子どもたちは、説明に耳を傾けながら、目の前に広がる機器類に夢中。その隣では、わが子の晴れ姿をカメラに収めようとする保護者の姿も。微笑ましくも印象的な光景です。

ドアスイッチ、発車ベル、車内アナウンスまで

ここまで体験できるの⁈と驚きがたくさん!ドアの開閉スイッチ操作や、出発を知らせる発車ベル、さらに車内アナウンスの放送まで一通り体験させてもらえました。乗務員さんに抱き上げてもらいながらスイッチを押す子、乗務員さん顔負けの堂々とした放送を披露する子、案内役の乗務員さんに次々と質問を投げかける姿も見られました。

床下のしくみを、じっくり解説

屋内では、社員の方が床下機器について丁寧に説明してくれます。普段は意識することのない車両の仕組みを知ると、こあら号への愛着がぐっと深まっていくよう。整備担当の方に熱心に質問するお子さんの姿も印象的でした。

なお、この日はクールシェルターとして山万の路線バスが用意されており、猛暑の屋外見学中も安心して休憩できました。小さなお子さん連れにはうれしい配慮ですね。

方向幕の特別撮影タイム

特別に静止させた方向幕の撮影タイムでは、装飾の施された回送幕など、通常の営業運転では表示されない珍しい方向幕をじっくり撮影。カメラのシャッター音が、なかなか鳴りやみません。

取材して気づいた、こあら号が「子育てにやさしい」3つの理由

一日を通して感じたのは、こあら号のすごさが”珍しさ”だけではないということ。事実として、子育て世代にうれしいポイントがいくつもあるのです。

① 全線に、踏切がありません

ユーカリが丘線は、原則すべてが高架などの立体交差。道路と平面で交わる「踏切」が、路線上に一か所も存在しません。つまり、「線路に子どもが飛び出したら」という心配が、構造的に起こりえないのです。遮断機を待つ時間も、踏切渋滞に巻き込まれることもありません。

② 全6駅が、ほとんどの住宅から徒歩10分圏内

ユーカリが丘では、ほとんどの住宅から山万ユーカリが丘線の駅まで徒歩10分圏内となるよう、駅が配置されています。ベビーカーを押していても、手をつないで歩く小さな子どもと一緒でも、無理のない距離です。駅と住宅と公園が同時に設計された街ならではの安心感と言えるでしょう。

③ 開業以来、運転事故ゼロ

1982年の開業から今日まで、ユーカリが丘線は運転事故ゼロを継続しています。40年以上、毎日子どもたちを乗せて走り続けてきた実績。これ以上に説得力のある「安心」は、なかなかないかもしれません。

さらに、山万ユーカリが丘線は子育て応援策として中学生の普通乗車券を小児と同じ130円に特別割引!部活や塾でこあら号を使う中学生のいるご家庭には、うれしいニュースですね。

ツアー後も楽しめる!おみやげ&1日フリーきっぷのおまけつき

解散は女子大駅、16時30分頃。最後のご挨拶の後、参加者全員に、山万ユーカリが丘線のオリジナルグッズと1日フリーきっぷがプレゼントされました。

このフリーきっぷは新交通システムだけでなく路線バスにも使えるので、解散後もユーカリが丘の街をゆっくり散策できます。「延長戦」として何度もこあら号に乗り直すお子さん、途中下車して沿線の街並みを歩くご家族……それぞれの楽しみ方が生まれていました。

こあら号が教えてくれた、この街の子育てのかたち

「日本唯一」という言葉には、特別な響きがあります。でも取材を終えて感じたのは、こあら号の本当の魅力は、その希少性だけではないということでした。

40年以上、街とともに走り続け、夏にはおしぼりやうちわを配り、住民の日常に静かに溶け込んできたこあら号。踏切をつくらなかったのも、街のほとんどの住宅から歩ける場所に駅を置いたのも、「ここで暮らす方のために」という設計思想の結果です。

ユーカリが丘では、この10年で0歳〜9歳の子どもが約650人増えました。ニュータウンの高齢化が語られる時代に、子どもが増え続けている街。その理由の一端は、こあら号のような”当たり前”のなかに隠れているのかもしれません。

貸切乗車、おしぼり体験、車両基地潜入。どれも「ここだけ」の体験ばかりでしたが、一番心に残ったのは、スタッフの方々がこあら号と街に注ぐ深い愛情でした。その愛情はきっと、この街で子育てをする毎日にも、同じようにそそがれているのだと思います。

ぜひお子さんと一緒に、山万ユーカリが丘線で1周14分の小さな旅に出かけてみませんか。ユーカリが丘の子育てのかたちが、きっと見えてくるはずです。

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